使える資金繰り予定表作成のヒント

将来の入金情報と出金情報を簡単に入力することで、複数ある銀行口座の残高を日繰りベースで一覧表でチェックできるようにします。

( 1 )「当日入金前残高」という考え

資金繰り、特に日繰りを考える場合、前日の残高に当月の入金を加えて出金を差し引いたものが当日残高となります。

しかし、資金繰りの予定を立てる場合、口座振替(引き落とし)がある場合などは、たとえ当日の入金予定があるとしても、前日の残高では資金が不足するというメッセージになっているほうが実践的といえます。

そこで、当日の入金がある前の残高、すなわち、「当日入金前残高」という残高を用います。

( 2 )入金予定と出金予定を管理するExcelファイルの作成

「入金予定と出金予定を管理するExcelファイル」とは、「いつ」「どの銀行口座から(銀行口座に)」「どんな種類の金額が」「入金」または「出金」するのかを入力し管理するファイルです。

このデータを、「銀行口座残高を管理するExcelファイル」にリンクさせるためにここではSUMIFS関数を使います。ただし、まずは、同じシートの中でSUMIFS関数を使って計算結果を確認します。

重要なのは、このファイルのためだけのデータ入力はしないということです。このファイルの情報は、支払予定表のデータからコピー&ペーストで流用したり(あるいはそもそも支払予定表をそのまま使えるようにフォーマットを作るのもアリです。)、あるいは、この情報を会計データとして流用するなどして活用されなければなりません。

( 3 )銀行口座別の資金繰り予定表の作成

「銀行口座残高を管理するExcelファイル」では、銀行口座ごとの資金繰り予定表を作成するとともに、すべての銀行口座の残高予測を一覧にすることを目的としています。

今回は、銀行口座別の資金繰り予定表の作成についてコメントいたします。

( 4 )銀行口座別の資金繰り予定表の作成

「銀行口座残高を管理するExcelファイル」では、銀行口座ごとの資金繰り予定表を作成するとともに、すべての銀行口座の残高予測を一覧にすることを目的としています。

今回は、前回作成した銀行口座別の資金繰り予定表をベースにして、すべての銀行口座の予定残高を一覧できるようにします。

( 5 )中長期的な資金繰り予定表の作成と経営計画への応用

ここまでは、ある意味、短期的な日繰り予定表についての説明でした。

今回は、中長期的な資金繰り予定表の作成のヒントを提示し、さらに経営計画への展開できるようにします。